「フリーランスと正社員はどっちが得なのか?」は、働き方を考える多くの人の疑問です。
よく言われるのが「フリーランスはサラリーマンの3倍稼がないと同じ生活水準にはならない」という話です。人によりいろいろなパターンがあるので一概には言えませんが、実際に年収比較すると、税金や保険料の差で手取り額はやはり正社員が有利になっています。このため、フリーランスから正社員に戻るケースも少なくありません。
筆者自身7年間正社員として働き、その後フリーランスへ転身しました。現在は仕事量も安定し収入も増えましたが、フリーランスになりたての頃は収入も仕事量も安定せず、赤字の月もありました。それでも「自分の力でどこまでできるか試したい」と思い挑戦しました。
この記事では、そうした経験者目線からフリーランスと正社員の特徴を徹底比較し、収入面、生活面、将来性の観点からあなたにあった働き方のヒントをお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
手取り額を年収600万円で比較してみよう!
ここで、年収600万円を想定してフリーランスと正社員との手取り額を比較してみましょう。
| 項目 | 正社員(会社員) | フリーランス |
| 年収 | 600万円 | 600万円 |
| 所得税 | 約18.2万円 | 約34.8万円 |
| 住民税 | 約31万円 | 約41.3万円 |
| 個人事業税 | - | 約15.5万円 |
| 健康保険料(社保・国保) | 約30万円 | 約63万円 |
| 年金(厚生年金・国民年金) | 約54.9万円 | 約21万円 |
| 雇用保険料 | 約3.3万円 | - |
| 手取り額 | 約462.6万円 | 約424.4万円 |
| インボイス登録事業者 | - | 約382.4万円 |
※税金・社会保険料は概算で、扶養や控除、地域によって変動します。
※本シミュレーションは「経費率30%」を前提にしています。経費率が高ければ課税所得はさらに減り、逆に低ければ正社員との差はさらに広がります。
消費税・インボイス制度
今までは売上が年間1,000万円を超える事業者だけが消費税を納めていましたが、2023年10月から「インボイス制度」という制度が導入されました。登録した事業主は、売上が年間1,000万円を超えなくても消費税を払わなければいけません。登録している方ならば、手取りの差はこれ以上に広がります。
- (例)年収600万円×消費税10%=60万円
- 経費率30%(180万円)とすると、180×消費税10%=18万円
- 60万円-18万円=42万円
実際に支払う消費税は42万円となり、424.4万-42万円=382.4万円が手取りです。
経費率・控除額・扶養家族などによっても異なりますが、シュミレーションの条件では正社員からフリーランスになる損益分岐点は690〜700万円になります。
フリーランスになる損益分岐点は?
年収600万で比較した場合に、正社員とフリーランスで手取り額が異なる理由は、以下のとおりです。
- 正社員の方が「社会保険料が安い」というより、会社が半分負担してくれるのが大きな違いです。
- 年収比較してもフリーランスの方がやや手取りが少なくなる傾向があります。
- ただし、フリーランスは「経費を計上」できるので、課税所得を減らせるのが強みです。経費次第で手取り額が逆転することもあります。
フリーランスで正社員と同じ年収600万円(手取り約458万円)を得るためには、年収640〜650万円、インボイス登録事業者なら年収690〜700万円が必要になると考えられます。
「フリーランスはサラリーマンの3倍稼がないと同じ生活水準にはならない」は少し大げさかもしれませんが、やはりフリーランスの方が手取り額は少なくなりがちです。
- これからフリーランスを目指す人は、まず損益分岐点を理解し自分が目指す年収を決めましょう。
- すでにフリーランスの方は、今の年収と比較して「正社員に戻った方が安定するのか」を考えましょう。
フリーランスのメリット・デメリット3選

フリーランスのメリット3選
自由な働き方と高収入の可能性
フリーランスのメリットは、時間や場所を選ばずに働けることです。自分のライフスタイルにあわせて働けるようになります。また、スキルや実績があれば会社員時の給与の何倍もの収入を得る可能性もあります。
仕事と私生活を充実させるワークライフバランス
平日に休んだり、午前だけ働いたりと、自分の生活リズムにあわせて活動することが可能です。休日の混雑をさけて出かけるなど、家族サービスの選択肢も増やせます。
スキルもキャリアも自由に伸ばせる
案件を自分で選べるため、成長したい分野に集中することが可能です。また最近では、業務委託契約やフリーランス型正社員のような、安定と自由を両立できるような雇用形態も増えてきています。
- 業務委託契約:企業やクライアントと契約を結び、一定の業務を請け負う働き方
- フリーランス型正社員:正社員として雇用されつつ、勤務時間や働き方に柔軟性がある新しいスタイル
フリーランスのデメリット3選
収入が安定しづらくすべて自己責任
とくに最初のうちは案件も安定せず、月ごとの収入に大きな差がでやすいです。案件が減れば収入も減るため、安定性にかけます。
また、フリーランスは「すべて自己責任」という点もあります。体調不良で働けなくても代わりはいないので、休業中の収入減も自身でカバーしなければなりません。
福利厚生・社会保障の不安
健康保険や年金、各種保険料は全額負担になり、有給休暇やボーナスもありません。さらに、ローン審査やクレジットカードの審査では、正社員に比べて信用度が低く見られる場合が多いです。
営業・経理などの負担
案件獲得の営業、各種書類の作成、確定申告などを自身で行わなくてはなりません。仕事量が増えるのはもちろんですが、個人事業主としての能力も求められます。
正社員のメリット・デメリット3選

正社員のメリット3選
毎月安定した収入と充実した福利厚生
毎月安定した収入があるのは最大のメリットといえます。さらに、産休や育児休暇など福利厚生が充実しているのも大きいです。
将来のキャリア設計がしやすい
昇進や資格取得支援など、会社員には長期的な成長のための仕組みが整っています。キャリアアップの方法を、企業側が具体的に示してくれるのは大きなメリットです。
しっかりした社会保険
正社員は社会保険が手厚いです。会社が半分負担してくれる健康保険・厚生年金は、将来の安心になります。また、収入が少ない配偶者や子どもを「扶養家族」にできるのも大きなメリットです。
さらに最近では、福利厚生を自社でさらに充実させる企業も増えており、安心して働ける環境が増えています。
正社員のデメリット3選
勤務時間や働き方の自由度が低い
会社員は、フリーランスのように働く時間や場所は選べません。
さらに組織に所属する以上、上司の指示やマネジメントに従う必要もあります。チームでの協調性が求められる場合も多く、自身の考えで動ける範囲は限られます。
人間関係のストレスが大きい
会社員は、フリーランスのように一緒に仕事をする人を選べません。人間関係でのストレスは大きいでしょう。とくに、苦手な上司やクライアントとの関係が理由で、離職や転職をする人は多くみられます。
昇進競争や評価へのプレッシャー
役職がある会社員は、昇進競争や評価のプレッシャーが常につきまといます。筆者も会社員時代は、同期との昇進競争が大きなプレッシャーでした。
後悔しない働き方を選ぶための3つの基準

安定収入を取るか?高収入のチャンスを取るか?
・正社員
毎月安定した収入が入り、昇給やボーナス、退職金もあるため長期的な計画が立てやすいです。人材育成や福利厚生もしっかりしていて、社会的信用度も高くなります。
・フリーランス
SNSやエージェントを通じて案件を獲得することも多く、スキルが即戦力だと評価されれば、いきなり高単価も狙えます。仕事がなければ売上ゼロという懸念もありますが、案件や交渉次第で大幅な年収UPが可能です。
「安定志向」か「成長志向」か、まずはここをはっきりしましょう。
どれくらいのリスクを許容できるか
・正社員
正社員は低リスクです。会社が経営難にならないかぎり毎月給料が振り込まれるので、生活費の確保には困りません。万が一の時にも社会保障制度が守ってくれます。
たとえば、病気やケガで働けなくなった場合には傷病手当金がもらえますし、失業した場合には雇用保険の失業給付を受けられます。
・フリーランス
フリーランスはハイリスクハイリターンです。仕事減が収入減に直結してしまうので、もしもの時の備えが必要になります。複数のクライアントを確保し、営業力を磨くことが大切です。
スキルとキャリアをどう育てていきたいか?
・正社員
会社の研修や上司に教わりながら、段階的にスキルアップができます。大きなプロジェクトに関わることも多いので、経験や人脈も築きやすいです。
・フリーランス
自由に案件を選べるため、自分の得意分野に特化したり、今後新しい分野に挑戦したりするのも自由です。
ただし、自己投資(教材費、セミナー参加費)なども自己責任なので、学ぶのをやめてしまうとキャリアも止まってしまいます。成功のためには、常に学び続ける姿勢が必要です。
「会社が育ててくれるキャリア」か「自分で切り拓いていくキャリア」か、どちらが合っているかを考えましょう。
あなたはどっち向き?

正社員向き
- 住宅ローンや教育費など固定費が多い
- 福利厚生や社会保険を重視したい
- チームで大きな仕事をしたい
フリーランス向き
- 収入の波より自由に働ける環境がほしい
- 出世や安定よりもスキルを磨いて「どこでも通用する力」を身につけたい
- 成果が収入に直結するほうがやる気がでる
まとめ

「フリーランスと正社員はどっちが得なのか?」は、数字だけ比べても答えはでません。正社員は企業に守られ、安定した報酬と社会的保証がありますが、会社に縛られ自由には働けません。一方、フリーランスは自ら動くことで自由や高収入の機会を得られますが、その分リスクや契約・管理・各種手続きなどの負担も増えます。
大切なのは、「どっちが得」の単純な損得勘定だけでなく、自分がどんな人生を送りたいかです。「安定を重視するのか?」「リスクはあっても成長や挑戦がしたいのか?」ここを間違えると、せっかくのキャリアも後悔に変わってしまいます。
数字はあくまで判断材料の1つです。今の仕事を辞めたいのであれば、転職サイトに登録して正社員の求人を探すのもいいですし、思い切ってフリーランスに挑戦するのもいいでしょう。いきなりフリーランスになるのが心配な人は、副業から始めるのもおすすめです。
正社員、フリーランス、どちらを選んでも正解です。一度しかない人生、後悔しない選択をしましょう。
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