いま、仕事のストレスで、こんな症状に悩まされていませんか?仕事中でもないのに仕事が頭をよぎり気持ちが沈んだり、吐き気がしたり、朝起きれないといった心身の不調を感じることはないでしょうか。そんなとき、甘えていると思って頑張り続ける必要はありません。
仕事のストレスが原因で吐き気があるなら、それは働き方を見直すサインです。休養を取ったり、カウンセリングを受けたり、心身の状態によっては仕事から離れる選択肢もあります。
この記事では、次のようなことを解説しています。
- ストレスを感じる原因
- ストレスを感じやすい人の特徴
- 仕事に行きたくないときにとる行動
- 円満退職をするコツ
仕事のストレスによる吐き気は甘えではない。心身のSOSサインと具体的な症状

仕事のストレスで吐き気がするのは心身のSOSサイン
仕事のことを考えると吐き気がするのは、仕事のストレスが適応障害やうつ病の症状として現れ始めているからかもしれません。
頭では「仕事に行かないといけない」と分かっているのに、体調不良で仕事に行きたくない場合、心や体がSOSサインを出しています。気持ちが追い付かずに仕事を休むことは、甘えではありません。甘えていると考えずに、心と体を休めることを優先してあげましょう。
検査では異常なし?「心因性の吐き気」の正体
心理的なストレスが原因となって発症する「心因性嘔吐症」では、嘔吐の原因となる身体的な異常は見られず、検査をしても分かりません。
このように強いストレスによって身体的な異常がないにも関わらず、胃の痛みやもたれ、吐き気などの不快な症状が続く状態を「機能性ディスペプシア」と呼びます。具体的な症状は、胃のむかつきや食欲不振、吐き気、嘔吐などです。ストレスが原因の機能性ディスペプシアでは吐き気が主な症状であり、嘔吐することはそれほど多くありません。
ただし、吐き気は消化器系の病気の可能性もあります。病気が心配な場合には病院で検査を受けると安心です。
ストレスによる体調不良の症状
ストレスによる体調不良の症状は、吐き気やめまい、朝起きられない、頭痛や動悸など人によって様々です。考えられる原因とともに紹介します。
| 症状 | 原因 |
| 吐き気・めまい | ストレスによる自律神経の乱れ、消化器官の機能低下 |
| 朝起きられない | 睡眠不足、疲労感の残り、低血圧、脳の酸欠 |
| 頭痛・動悸 | ストレスによる自律神経の乱れ(交感神経の過剰な興奮など) |
ストレスや不安感、恐怖などが強いと、自律神経が乱れます。自律神経にストレスがかかると身体的症状が現れ、その症状がまた不安を増幅するという悪循環に陥ってしまうのです。
他にも、ストレスによる自律神経障害として、過敏性腸症候群やパニック障害、社会不安障害などが挙げられます。
あなたの不調を招く仕事のストレス原因

仕事のストレスの原因を、以下4つに分類して紹介します。
- 仕事の質・量
- プレッシャー・責任
- 人間関係・ハラスメント
- 将来性への不安
あなたのストレスの原因はどれに当てはまるでしょうか。自分のストレスの原因を知れば、自分でコントロールできるものかどうか見極めることが出来るようになります。
①仕事の質・量
- 過剰な仕事量により、残業や休日出勤が多く十分に休めない
- 仕事の業務量と給料が見合わないと感じる
これらは、自分でコントロールできない要因が多く含まれます。改善の余地があるか上司に相談してみましょう。
②プレッシャー・責任
- 周囲に迷惑をかける、評価に関わるなど、失敗や責任が発生することへの恐怖
- 責任のあるポジションを任されている
この場合は、上司や同僚に頼ることで解決できる場合もあります。まずは相談してみましょう。
③人間関係・パワハラ
- ハラスメント
- 嫌がらせやいじめがある環境
- 円滑なコミュニケーションをとれない
これは職場環境がよくない状態です。思い切って職場環境を変えることが解決の近道になります。チームの変更や、部署の異動が可能か職場へ相談してみましょう。
④将来性への不安
- やりがいや楽しさがない
- これ以上に給料が上がる可能性が低い
- 自分らしく振る舞えない
この場合も、職場環境を変えることが最善策といえます。すぐに職場を変えずとも、新しい職場探しを少しずつ探していきましょう。
今の仕事を続けていてストレスの原因が解消しない場合、転職や退職も視野に入れる必要があるでしょう。
ストレスを抱えやすい人の特徴と自己理解
ストレスを抱えやすい人は、必ずしもストレス耐性が低いわけではありません。むしろ真面目さや責任感の強さなど、あなたの長所が裏目に出ている可能性もあります。
ストレス耐性は、以下の6つの項目によって決まるといわれています。
| 容量 | ストレスを溜められる程度、心身への影響の出やすさ |
| 処理 | ストレスを感じにくくするための対応ができるか |
| 感知 | 相手の態度、環境の変化などを感じ取りやすいか |
| 経験 | 過去に似た経験をしたことがあるか |
| 回避 | 深刻に捉えず流せること、物事の割り切りが得意か |
| 転換 | ストレスをポジティブに捉えられるか |
この6項目を性格に当てはめてみると、以下のような性格の人はストレスを抱えやすい可能性があります。
- せっかちな人(いつも時間が気になり処理の遅い人にイライラする)
- 完璧主義な人(自分の想像通りにいかないと気が済まない、極端な考え方)
- 自分勝手な人(周囲の失敗が許せず、頭ごなしに決めつける)
- 内向的でおとなしい人(嫌なことをはっきりと言えない、先のことが心配)
あなたの性格にはどんな特徴がありますか。「細かいことを気にするか?」「気分転換が上手か?」といった点で、自分の性格や考え方と向き合ってみましょう。
自分がどのような項目にストレスを抱えやすい性格であるかを自覚するだけで、ストレスを抱えづらくなります。
例えば、自分はせっかちな人だから、処理の遅い人にイライラしないように気を付けようと意識するだけで、自分を落ち着かせられるのです。
仕事に行きたくない時の解決策

仕事に行きたくないときは、「仕事に行きたくない原因」に気付き、解決に向けて行動することが大切です。ストレスの程度に応じた対策を取りましょう。
漠然としたネガティブな感情に支配されている状態が続くと、社会的な孤立を招くリスクにも繋がります。「何に対して不満を持っているのか」と向き合い、ストレスの緊急度に応じて適切な解決策を取りましょう。
原因やストレスの程度がわからない方は、まず厚生労働省「働く人のメンタルサポートこころの耳」でストレスチェックをしてみてください。所要時間は5分ほどです。4択の質問に答えるだけで、ストレスの原因因子を教えてくれるので、まだストレスを自覚できていない方は参考にするとよいでしょう。
【まだ踏ん張れる】信頼できる人に相談
人と話すことでストレスを言語化でき、解決方法を考えられるようになったり、気持ちが軽くなったりします。また、冷静さを取り戻し、自分の状況を客観視できます。
おすすめの相談相手は、まずは職場の上司です。上司自身に似たような経験があれば、的確なアドバイスをもらえる可能性が高いでしょう。仕事の内容や状況をよく知っている同僚も、あなたの置かれた環境をよく知っているため具体的な相談をしやすいです。
まず言語化したいという方は、家族や友人など、身近な人への相談でも構いません。
知人に相談しにくい場合には、外部の相談窓口を利用するのがおすすめです。厚生労働省の「働く人の「こころの耳電話相談」」では、メンタルヘルス不調の悩みや、過重労働による健康障害について相談できます。
電話相談の受付時間に間に合わないという人は、LINEやメールでの相談も可能です。
【不調が出始めた】心療内科やカウンセラーに相談
長期的にストレスが続き、「もうどうしたらいいのかわからない…」という場合には、心療内科やカウンセラーに相談してみましょう。
心療内科や精神科と聞いて足を運びにくい場合は、職場のカウンセラーや産業医の健康相談窓口を利用してみるのもいいでしょう。
吐き気や動悸、眠れない、起きられないといった症状は、心身症の症状である可能性があります。心身症とは、ストレスが原因で発症する病気の総称です。
無理を続けても、時間で解決するものではありません。症状が悪化することがあります。体調に異変を感じたら、1人で悩まずに専門家に相談することが大切です。
【仕事に行くのが辛い】長めの休暇や休職でリフレッシュ
休みを何日かまとめて取得し、仕事から離れてプライベートの時間に集中しましょう。
「みんな頑張っているのに自分だけ休むなんて」「自分が休んだら周囲に迷惑をかけてしまうのでは?」と仕事を休むことに罪悪感をおぼえる人もいるかもしれません。しかし、無理を続けると状況が悪化することがあります。
「何もしたくない」「家から出たくない」という気持ちになってしまうと、通常の社会生活が送れなくなってしまうのです。
【仕事に行けない】退職・転職を検討
有給休暇や、休職でリフレッシュをしても、心身が健康な状態にならないようであれば退職や転職を検討しましょう。時間をかけて健康な状態に戻す必要があります。
とくに仕事を辞めたい原因が、自分の努力や工夫だけではどうにも解決できない場合、職場環境を変えることが解決の兆しになるのです。
体調不良による退職は正当か?円満退職の3つのコツ

体調不良時に最優先で考えるべきことは、自分の健康を守ることです。体調不良による退職は、悪いことや恥じることではありません。健康を害する状態で無理を続けると、心が潰れてしまうことがあります。今の無理が、今後の社会復帰がさらに難しくしてしまいます。
自分の健康を優先して、自分の意志で退職を決めましょう。自分も会社も気持ちよく退職に進めるように、円満退社のコツを3つ紹介します。
①診断書はあった方がいい!
診断書は必ずしも必要なものではありません。しかし、体調不良で退職する場合には、2つの理由から診断書を用意することをおすすめします。
診断書で説明がスムーズになる
診断書には発症時期、原因、具体的な症状などが記載されています。会社側から状況を細かく確認されるのが苦痛に感じる方は、診断書の提出で労力が減らせるでしょう。
「⚪︎日以上休む場合、診断書の提出が必要」と会社独自の就業規則を定めている会社もあり、診断書の提出が必須の場合にも対応できます。
傷病手当金申請時に使える
傷病手当金申請時には、申請書のほかに、業務困難と医師が判断した根拠が必要です。医師の判断は、申請書の主治医記入欄に記入してもらうことができます。ストレスを理由とするような症状では、第三者からは評価しにくく、医学的に診断された疾患であることを診断書で示すことが重要です。
②退職挨拶には感謝の気持ちを添える
退職挨拶には、感謝の気持ちと明るく前向きな言葉で締めましょう。退職にネガティブな理由があったとしても、会社への愚痴や不満はふさわしくありません。
退職の挨拶は、電話やメールではなく口頭で行うのが望ましいです。しかし、人数が多い部署や会社全体への挨拶は、口頭での挨拶が難しいでしょう。その場合は、メールで退職の挨拶をします。
メールで送る場合の例文を紹介します。
この度、一身上の都合により、
令和〇年〇月〇日に退職することとなりました。
本日が最終出勤日になります。
本来であれば直接ご挨拶すべきところ、
メールでのご挨拶となり申し訳ございません。
ここまで仕事を続けられたのは、皆さまのサポートのおかげです。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。
最後となりましたが、今後も皆さまの活躍とご健勝をお祈り申し上げます。令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇(所属部署)
〇〇〇〇(氏名)
③退職は1ヶ月の余裕をもって伝える
円満退社をするために上司へ伝えるときには、以下2点に気を付けましょう。
- 辞める決意ができたら、上司へ早めに伝える
- あらかじめ相談のアポイントを取得する
法律上では、退職は2週間前に伝えればいいとされています(参照:民法第627条)。ですが、引き継ぎ期間も考慮して、1ヶ月以上前には伝えておくとよいでしょう。もちろん、心身の状態によっては最短期間で退職したほうがいい場合もあります。
また、上司へ伝える際には、あらかじめ時間を確保してから相しましょう。上司の忙しいタイミングでの相談は、避けるのがおすすめです。
よくある質問(Q&A)

仕事を辞めたくて吐き気がする場合について、よくある質問を紹介します。
- 吐き気は精神病ですか?
-
吐き気は、不安障害やパニック障害など、精神病の症状である場合があります。心因性嘔吐症といって、ストレスや過労、過度な不安や緊張、自律神経の乱れなどが原因となって引き起こされます。
また、吐き気を自分では制御できず、日常生活に支障をきたすこともあります。休んでも症状が良くならないときは、心療内科や精神科といった心と体の専門家に相談することがおすすめです。
- メンタル不調で即日退職できますか?
-
メンタル不調は民法に定められた正当な理由により、即日退職が可能です。民法628条には、「やむを得ない事由による雇用の解除」という項目があります(参照:民法628条)。
特に、うつ病の診断書があると、即日退社できる可能性が高くなります。退職の意志を伝えた日から、そのまま有給休暇を消化することで、実質即日退職となります。有給休暇の消化は労働者の権利なので、会社は拒否できません。
退職にあたり、会社へ申請するのが苦痛に感じる方は、社会保険給付金制度サポートや退職支援のプロなどのサポートを利用しましょう。
- 体調不良による退職は、転職で不利になりませんか?
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現在は体調も回復していて、業務に支障がないことをしっかりと伝えれば、不利にはなりません。
体調不良を理由に会社を退職している場合、面接官は以下のようなことを心配しています。
- また同じ理由で退職してしまうのではないか?
- 仕事へのスタンスが甘いのではないか?
- 周囲との良い人間関係を築けないのか?
- 不平不満が多く、人のせいにしやすい性格なのか?
次の転職活動までに、仕事で感じていたストレスと向き合い、ストレス耐性を上げるなど、自分でコントロールできる範囲を広げましょう。体調不良は恥ずべき理由ではないので、前向きに意欲の高さを伝えれば伝わるはずです。
まとめ

この記事では、仕事を辞めたくて吐き気がする場合の原因や、対応方法について紹介しました。
吐き気がすることを理由に仕事を休むことは甘えではありません。心身のSOSサインを見過ごさずに、休養を取りましょう。
自分だけで解決が難しいときには専門家へ相談する方法もあります。聞いてもらうことで気持ちが落ち着いたり、自分では分からないストレスの原因に気付いてくれたり、あなたの強い味方になってくれます。
仕事を辞めたいと思ってしまったあなた自身のために、休養や専門家へ相談して解決までの一歩を踏み出しましょう。



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