Webライターとして活動するためには、著作権について正しく理解する必要があります。
なぜなら、著作権を侵害すると罰則を受けたり、社会的な信用を失う恐れがあるからです。著作権を意識して記事を作る時は、「自分の言葉で書く」「フリー素材を適切に利用する」「必要に応じて出典元を明記する」の3つポイントをおさえておきましょう。
本記事ではWebライターとして安心して活動していくために、著作権について、著作権を侵害しないための記事づくりについて解説しています。
今回お伝えすることを意識して記事を執筆することで、より質の高いWebライターとして活躍し、クライアントとも良い関係をつくることができるでしょう!
【知っておこう】著作権法について

創作した作品(著作物)を保護し、作者の権利と著作物を利用するためのバランスを定めた法律が著作権法です。著作権とは何か、著作権を侵害したときのリスクについてみてみましょう。
著作権とは?
著作権とは著作物を作った者(著作者)に対して与えられる権利の一つで、著作物を利用する権利のことです。著作物を利用することで利益が発生する可能性がある行為は、著作権が関わってくると考えるのがよいでしょう。
著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年です。満了後は「パブリックドメイン」として自由に利用できるようになります。
著作物と著作者、そして著作権に関わる利用行為の関係性を以下の表にまとめました。情報を取り扱ううえで、どのような行為が著作権に関わっているのか確認しましょう。
| 著作物 | 著作者 | 著作権に関わる利用行為 |
| 絵画、イラスト | 画家、イラストレーター | 複製による販売などの商業利用 |
| 小説 | 作家 | 制作会社によるアニメ化 |
| Web記事 | 執筆したライター | ネットへの公開 |
侵害するとどうなる?
著作権を侵害すると罰金や拘禁刑といった罰則に処されると定められています。
著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第二項、第三項若しくは第六項から第八項までの規定により著作権、出版権若しくは著作隣接権(同項の規定による場合にあつては、同条第九項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第五号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第十項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第六号に掲げる者を除く。)は、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
引用:著作権法 | e-Gov 法令検索 著作権法第百十九条
著作権侵害が成立する主な要件は、以下の3点です。
- 依拠性:他人の著作物を参考にしたり、もとにして作成したこと
- 類似性:他人の著作物の本質的な表現が自分の著作物と似ていること
- 権原の不存在:著作権者の許諾を得ていない、または著作権法で認められる適法な利用(引用など)ではないこと
Webライターとして活動する際に、要件に該当するのは以下のような行動があげられます。
- 他人がSNS上で投稿された画像をダウンロードし、無断でWeb記事のイメージ画像として利用する
- Web記事を作成するときに、競合する記事の文章をそのままコピー&ペーストして自分の記事に組みこむ
また、著作権侵害はクライアントから信頼を失う行為であり、継続して記事案件を受けることができなくなることがあるので注意しましょう。
Webライターが押さえておくべき引用ルール

では、著作権を侵害しないような記事を作成するにはどうしたら良いでしょうか。文章を組み立てる場合と画像を使用する場合に分けて解説します。
記事を作成する場合
記事を作成するときは、以下の3点に注意しましょう。
あくまでも「参考にする」自分の言葉で書こう!
記事作成のために競合サイトのリサーチは大切です。しかし、調べた記事の文章や表現をそのままコピー&ペーストするのは著作権侵害にあたります。
リサーチはテーマやキーワードを理解する工程です。理解を深めたうえで自分の言葉で表現すると、より質が高く唯一性のある記事を作成できるでしょう。
コピペチェックしよう!
完成させた記事が他の記事と類似していないか、かぶった表現をしていないかを確認することも大切です。
記事の文章をそのまま貼り付けることでチェックできるツールを無料で利用できるサイトもあります。ぜひ活用してみてください。本記事も下記のツールを利用してコピペチェックしています。
出典元を書こう!
記事を作成するときの情報源は明確にしましょう。出典元を記載した上で引用することは、著作権法が定める適法な引用の要件を満たせば著作権の侵害にはなりません。
小説やエッセイなどの情報は出典元を記載のうえ、そのまま利用しましょう。反対に、改変すると著作者の意図とずれたり、著作権侵害につながってしまうこともあります。ただし、引用が多すぎると著作権を侵害する可能性があるので、自分の言葉で書いた文章(主)がメインになるようにしましょう。
また、出典元を記載することで記事の信憑性があがります。テーマに関わる専門サイトや行政文書を参考にしたなら、積極的に参考にした情報を記載しましょう!
画像を利用する場合
画像を利用するときは、以下の3点に注意してください。
出典元を確認しよう!
ネットに無数に存在している画像を安易にコピーし、そのまま記事に貼り付けるのはとても危険です。高い確率で著作権侵害にあたる行為になります。
Googleなどの検索エンジンで検索した画像は、出典元のサイトが記載されているので、著作権の確認と利用可能な画像かの判断を必ず行いましょう。
フリー素材を使おう!
記事作成など商用利用で関連する画像を選定するときは、フリー素材を利用しましょう。
フリー素材とは、無料で利用できる画像や動画のことです。素材を配布しているサイトで画像を選定することで、記事作成の費用を抑えることができます。
ただし、フリー素材は「著作権がない著作物」ではありません。フリー素材を利用するときは利用規約を必ず読み、著作権の確認を怠らないようにしましょう。
フリー素材を配布しているサイトは無数に存在します。以下のようなサイトを参考にフリー素材を探してみてください。
出典元を書こう!
多くの画像の利用で共通する点として、出典元を記載することです。
画像の出所がどこなのか明記する、Webサイトからの引用であればURLを添付する、といったことが必要になります。記事作成で文章を引用したことを明記するのと同じですね。
使用したい画像が問題なく利用できたとしても、記事への利用方法が規約と異なる場合、著作権侵害につながる可能性があります。
貼り付け方に関して、利用規約でよく記載されているのは以下3点です。
- 公序良俗に反する作品に利用しないこと
- 素材のイメージを著しく損なうような利用をしないこと
- クレジット表記は必須ではないが、記載してくれるとうれしい
ほかにもサイトごとに細かいルールがあります。必ず利用規約を守って画像を使用しましょう。
【まとめ】よりよい記事を書くために

今回は著作権について解説し、著作権を侵害しない記事を作るための注意点についてまとめました。
Webライターとして安心して活動するために、著作権や情報の引用方法について知識が必要だとご理解いただけたと思います。しかし、ゼロから勉強する必要はありません。以下の3点を意識して執筆してみてください。
- 自分の言葉で書く
- フリー素材を適切に利用する
- 必要に応じて出典元を明記する
これだけで著作権侵害にあたらない記事のできあがりです。
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